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比較的軽度の矯正には、ワイヤーを使わない、ワイヤレス矯正という選択肢があります。
ワイヤレス矯正には、人工の歯（補綴物）をかぶせて行うクイック矯正（補綴矯正）と、取り外し式の透明なマウスピースを使ったマウスピース矯正があります。

通常の矯正治療は、上下の歯全体にワイヤーの矯正装置を長期間装着しますが、クイック矯正はラミネートベニアやセラミッククラウンなどの人工の歯(補綴物)を使用することによって、短期間で歯並びを良くする方法です。

「矯正」の名は付いていますが、実際に歯を動かすわけではないので、厳密には矯正法とは呼べないかも知れません。

クイック矯正の最大のメリットはその名の通り、通常何年もかかる治療期間が圧倒的に短いこと、歯にワイヤーやブラケットをつける必要がないため、見た目を気にしなくてもよいということと、ワイヤーを付けることによって生じる様々なわずらわしさや痛み等がないことなどです。

補綴（ほてつ）とは・・・

歯や顎（あご）が欠けたり失われた場合に，冠，クラウン，入れ歯（義歯）やインプラントなどの人工物で補うことを言います。

セラミッククラウンなどの人工の歯（補綴物）による矯正

歯の全体を削り、理想的な歯に加工したセラミックの冠(クラウン)をかぶせることにより、歯並びだけでなく、色、形なども整います。

症例の程度にもよりますが、出っ歯、すきっ歯、乱杭歯（らんぐい歯）、八重歯と言われる歯並びを、セラミッククラウンを使って短期間で整えることができます。

ラミネートベニアによる矯正

セラミック・ラミネートベニア法は、歯の表面にラミネートベニア法と呼ばれるセラミックス製の付け歯をしっかりと接着させるものです。
ラミネートベニア法が適応可能なのは、すきっ歯、軽くねじれている歯、欠たり折れたりしている歯などです。
適応が難しいのは、噛み合わせに問題がある場合です。

歯の表面をわずか約０．５ミリ程削りますが、いちばん外側のエナメル質の部分を残すことができ、ダメージも最小限ですむ治療法です。（削らない場合もあります。）

削除した部分の歯型を取り、次回の治療時に歯型に合わせて制作されたオーダーメイドの薄いセラミックのシェルを、特殊な接着剤で装着します。
ラミネートの種類も透明感のあるものから色調の濃い光の透過性の低いものまでいろいろあります。
ラミネートベニアの薄さはわずか、０.５ミリ～０.８ミリです。

メリット	デメリット
見た目を気にしなくて良い歯にワイヤーやブラケットをつける必要がないため、見た目を気にしなくてもよい。	重度の矯正には適応しない補綴物による矯正は、比較的簡単な矯正にしか使用できません。
歯並びだけでなく、色・形も整う理想的な歯の形に加工したセラミックの冠(クラウン)や付け歯をかぶせるので、歯並びだけでなく、歯の色や形も整えることが出来ます。	健康な歯を削らなければならないセラミックの冠(クラウン)や付け歯をかぶせるために、歯の表面を削る他、場合によっては歯髄を取ってしまわなくてはならないことがあります。

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